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11年の時を経た不思議な巡り合わせのサムネイル

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11年の時を経た不思議な巡り合わせ

鳥取での出会い

地元・鳥取でスポーツ記者をしていた私は、2008年〜2013年までプロサッカークラブ・ガイナーレ鳥取(現在J3)の番記者をしていた。

担当になった当時はJFLで戦っていたガイナーレ。

本格的にJ2入りを目指すため、大型補強が行われた。

その時に、サガン鳥栖から加入してきたのが当時26歳の小井手翔太選手(福岡市出身)。

人なつっこくて明るくて、どんな取材にも気さくに対応してくれた。

彼が退団するまで5年間、試合前後や個別でのインタビュー、練習場での雑談などたくさん話をした。

スタジアムや練習場で、ファインダー越しにも見続け、撮影してきた。

それぞれの道で

2012年シーズンを最後にガイナーレを退団した彼は、その後タイのチームに行き、帰国後もグルージャ盛岡(岩手)や奈良クラブでプレーしたのは知っていた。

私自身も結婚により、鳥取を離れ、2014年から長崎へ。

新聞記者として働くも、子育てもあったのでスポーツ現場からは離れ、地域ネタを追う報道部の記者になった。

だから、現役引退後の彼の状況は、全く分からなかった。

11年越しに福岡で再会

その後、私は夫の仕事の関係で、2020年に今度は福岡へ。

サッカーをしている息子のため、練習や試合に送迎する日々となった。

そして先日、チーム練習以外にも「何か個別強化したいなぁ」と、単発で開かれたトレーニング会に息子と参加したところ…

 

「ショータさん!?」

トレーニング会のコーチとして、あの小井手翔太選手がいたのだ。

「え、スケさん!?」

 

彼はいつしか地元に戻り、子どもたちにサッカーを教えるスクールを運営していた。

 

何という偶然だろう。

当時、鳥取で選手と番記者だった2人が、巡り巡って福岡の地で、今度は息子のコーチと保護者として再会した。

こんな巡り合わせもあるのか—

ショータコーチに指導を受ける息子を見ながら、感慨にふけった。

 

これだから、人生って面白い。

人の縁って面白い。